先代の考え
綿花を作るには、たくさんの農薬や化学肥料、除草剤などが使われます。アメリカの環境団体『ナショナル・ワイルドライフ・フェデレーション』など世界中の環境団体が「コットンには世界の農薬の10%以上、殺虫剤の25%近くに相当する量が使われている」と指摘しています。また、1枚のTシャツを作るには150グラムの農薬が使われている、という調査結果もあります。
海釣りが趣味で「いつまでもきれいな海で海釣りをしたい」と願っていた2代目が、知り合いから「農薬や化学肥料などを一切使わずに育てたオーガニックコットンというものがある」と話を聞いたのが1993年。
「聞いた時から導入を決めていた」とよく言っていたそうです。
オーガニックではない、一般的な綿で作られた毛布がよく売れていた時代でした。
農薬や害虫駆除剤などを一切使わずに育てられたオーガニックコットンは、肌が大人の半分の厚さしかなく繊細な赤ちゃんはもちろん、アトピーやアレルギーをお持ちの方でも安心して使っていただけるもの。しかも、環境にも優しく、綿花農家さんにも、実際にご使用されるお客さまにも優しい。『かかわるすべての人と地球にぬくもりを』という企業理念にもあてはまることから、オーガニックコットンで毛布を作る取り組みが始まりました。
オーガニックコットンはほとんど知られていなかった時代です。市場にも製品はほとんど出回っていません。オーガニックコットンについてのノウハウはほとんどないまま、加工業者さんと試行錯誤を重ね、1年がかりで日本初のオーガニックコットン毛布を作り上げました。